新春恒例企画2025その2
今回は、2024年下半期に当ブログにてご紹介した缶ビール、瓶ビールのうち、とくに美味しかった5本をダイジェストご紹介いたします。
尚、例年は缶と瓶それぞれ5本ずつ紹介してましたが、瓶はあんまり呑まなかったので、今回は統合して、より厳選された5本をご報告させて頂きます。
これまでの特集記事はこちら
~2024上半期編~
では、早速~。
UCHU BREWING十八番のフルボディで超トロピカルなIPA
まずはみんな大好きうちゅうビールをご紹介します。
ブルワリーについて
ビアスタイルはTDH Imperial Hazy IPA
TDHはトリプルダブルホップの意。「ダブルホップ」は、通常、煮沸段階でホップを投入するところを、発酵最終段階において「追いホップ」し、フレッシュなアロマを付けるテクニックがドライホッピング製法。こいつを3発やってしまう、というわけですね。
「インペリアル」は、「ダブル」と置き換えることもあり、通常の量以上のホップをモリモリぶちこんで、フルーティーアロマ、ビター、ボディを強力にしているわけです。
氏神さま並みのリッチ&ジューシー
大量のアメリカ産のアイダホ7ホップ、シトラホップ、ニュージーランド産のラカウホップを盛りまくっているとのことで、オレンジ、マンゴー、パイナップルといった南国パルプンテが全ての他のビアスタイルをとろけさせるほどの大迫力で迫ります。
ビターはほどほどで、フルーティーテイストで押し潰してくる感じです
もはや、うちゅうスタイルといってよい、フルーティー、リッチ、&スウィーティーの三拍子が主張しまくる重低音を奏でてくれます。
アルコールが高く、太めのボディなので酔いが早い方は気をつけて!
本家BREWDOG、日本ではなかなこお目にかかれない琥珀系スタイル
続いて、なかなか珍しいブリュードッグのアンバーエール、「SHORE LEAVE」をご紹介します。
ブルワリーについて
日本でイオンとかに売っているPUNK IPAやマンウィズアミッションとコラボしたマッシュアップIPAは、ブリュードッグジャパンによるもので、こいつは少々出所が異なります。
輸入者がウィスク・イーという会社になっていますね。ソーンブリッジやミッケラーを取り扱っている業者が取り扱っています。
寄港地休暇
さて、このSHORE LEAVE。「ショアリーヴ」って発音になりますが、直訳すると見出しの通り。船員や水兵の休息、上陸時間みたいな意のようです。
そいえば、どことなく海を匂わすデザインになってますね。
その昔、海兵隊が束の間の休暇の際に呑まれていた、というエピソードが、、あったりして。
フレッシュの芳ばしビターがナイス
赤茶けたような色合いで、ほのかな柑橘系アロマがとても爽やか。そんで素晴らしくフレッシュでクリアな口当たりです。
フィニッシュにほんの少しの酸味を感じますが、至ってササッとテキパキといなくなる潔さもグッド。
ビターは強くはないですが、物足りなさはない程度。カラメルモルトに感じるほろ苦さが最後にくるんすよ。これがアンバーならではのナイスアクセント。
アルコール4.3%のライトボディですが、芳ばしさもあるので、全く物足りなさは感じないっすね。
イオンリカーで売ってたフレンチクラフトビールの実力
ベルギーやイギリス、ドイツなどに比べて、明らかに出回っていることの少ない、フランスのクラフトビールを見つけました。これがあなどれん美味さでした。
ブルワリーについて
因みに、イオンリカーが取扱いを始めたようです(2025/1時点)。他に、ブロンドエールとウィートエールも揃ってました。
2014年より創業を開始してます。オフィシャルサイトが独特で、カッコイイんだけど読みづらく、クラフトビール愛好家チームによって生まれた、ということくらいしか、わかりませんでしたが。。
最小限のパッケージでオーガニック
日本の瓶ビールだと分厚めの水に強いシールが貼ってあることが多いですが、濡れるとふやふやになる紙が貼ってある必要最小限のパッケージとなってます。
実はこのビール、有機麦芽、有機ホップが使用された、完全オーガニックの一品となってます。
複雑でアーティスティックですらあるビター
しっかりとしたビターが感じられます。切れ味よりもズッシリとくるところが欧州らしい重厚さを身に纏っている印象です。
単に苦いだけでなく奥深さがあるんすよ。ハーブのような複雑なビター。ヨーロピアンIPAって、こうした大航海時代的なスケール感があるのが魅力と思います。
とってもフレッシュなのも特筆すべきところ。オフィシャルサイトで厳格に管理されて製造しておる旨が丁寧に書かれてましたが、正に。
フレンチクラフト、なかなかやりますよ~。
DD4Dブルーイングのまるでミルクティのようなアフタヌーンデライト
ABV:7.5%
IBU:20
続いては、DD4Dの摩訶不思議な1本。けやき春のビール祭り2024で一樽限定で売られていたビールが超絶美味かったので、改めて缶を買ってみたものです。
ブルワリーについて
DD4Dは愛媛県松山市のブルワリーです。
元々アパレルブランドで、アパレル店舗の中でビール醸造を開始したという異色の成り立ち。
ブランド自体は1998年ですが、ビールの醸造は2019年から始まってます。
粉末紅茶にバニラビーンズ!
スタイルは「ホワイトスタウト」。もはやビールのレシピとは思えない原材料となっているのです。
5種類の麦芽、オーツ麦、ラクトースに加え、マダガスカル産のバニラビーンズが使われたこだわり抜かれた一杯に仕上がってます。
さらに粉末紅茶も盛られており、どんな味なのか想像つかないですわね。。
ロイヤルミルクティだった!
バニラビーンズにより、とっても甘~いアロマが弾けます。
フィニッシュになかなかの量感の酸味、カラメルモルトライクな芳ばしさが効いていて、単に甘さだけではない奥ゆかしさを演出。
ビターは弱いながらもしっかり効いていて、ビールであることはお忘れになっていないバランス感覚がこれまたいい感じです。
まさにロイヤルミルクティのような、マイルドで柔らかい、ふくよかなコクを感じる一杯です。
WCB×電気グルーヴ☆完全無欠の激レア・ヘイジーIPA
最後はWCBことウエストコーストブルーイングより2024/10/29に限定発売された一本です。
ブルワリーについて
West Coast Brewing 通称WCBは、2019年に静岡県静岡市駿河区に誕生したブルワリーです。
シアトル出身の建築家であるデレック・バストンという方が立ち上げました。だから「ウエストコースト」なのね。「日本で作るMade in America.」が合言葉。
コラボビール!
このビールは、テクノユニットの大御所、電気グルーヴとのコラボ第3彈です。静岡出身ということで繋がっているのですね。
全部で3種類あるうちの1本で、ビールのお名前はもちろんデンキの曲名から。
電気グルーヴ35周年記念、ウエストコーストブルーイング5周年記念と、お互いの節目を記念した、ブルワリー史上"最大級の仕込み量”を更新した商品だそうです。
計算尽くされた打ち込みトロピカルビター
シトラホップの優雅な柑橘系アロマがイビサ島に誘いますね。いやー、めっちやいい香り。
トロピカルでスウィーティーながらも、マルトデキストリンによってキレーに整った、すぅっと抜けてゆくフィニッシュが実に清々しく響き渡り。立つ鳥跡を濁さず的なソリッドテイストが引き立ってます。
そして超絶フレッシュ。雑味の無い喉ごしがお見事で、至ってスムースな呑み心地がたまりません。
数々のヘイジーIPAを呑んできて、初めて呑んだ感動を味わうことはなかなか難しくなってきてましたが、これは本当に素晴らしい1本。
モノがモノだけに出会える確率は低そうですが、見つけたら迷わずゲットを!
とゆうことで、愛媛、静岡、山梨、スコットランド、フランスと、バラエティに富んだ地域からのセレクションになりました。
ビアスタイルとしては、ヘイジー系2本、フレンチIPA、アンバー、ミルクスタウトと、ラガー勢がいなかったですが、それなりにバランス取れたかと。
これ以外にも美味しいビールたくさん載せてますので、ぜひ好みのやつを探してみてくださいな♪