アサヒビールの黒ビールといえば、今やアサヒ黒生が真っ先に浮かびますが、アサヒスタウトなる商品があるのをご存知でしょうか?
こないだスーパーに行ったら何故か目に入り、恥ずかしながら初めて存在を知りました。調べたら、なんと昭和10年から発売されているらしい、、!黒好きとしてはなんたる不覚。
2024.2月現在、樽の販売は終了しており瓶のみかろうじて生き残っているようです。大手ビアでこの小瓶だけは売ってるというのもなかなか珍しい。しかもこのギネスエクストラスタウトを少しノッポにしたサイズ感がなんだか新鮮。
このレトロな佇まいがなかなかいいっすねえ。
カタカナでスタウトって書かれたフタがまたいい味出してます。
裏面です。よく見ると瓶に「BEER」と刻印されているのもクラシカルで好きです。
ここには書いてませんが、オフィシャルサイトの解説によると「伝統の技術で磨かれたイギリスタイプの上面発酵濃色ビール」つまりエールビールです。
因みにスタウトとは、GUINNESSの創始者、アーサーギネスが提唱したビアスタイルです。
スタウトの言葉には「どっしり」「頑強」「丈夫」といった意味があります。麦芽化されていない大麦を焙煎しているのが特徴です。これにより、言葉の意味通りの濃厚なロースト感が味わえるわけですね。
前置き長くなりましたが、いただきませう。
なんというか、武骨というか荒々しいというか野性味溢れるというか。
最近のマイクロクラフトブルワリーからリリースされる整っていて洗練されたスタウトとは明らかに異なるテイスト。
アルコールが8%と意外に高いです。
町中華で出されるヤケに旨い醤油ラーメンとか、コの字居酒屋で出てくる牛スジ煮込みとか、下町の老舗洋食屋が作るオムライス(ふわとろ無縁のやつ)とか、そんなやつ。
別の表現でいうと、駄菓子屋で出てくる黒ビール、みたいな?とりあえず、無添加とは無縁です、これは。人工的なんだけど、暖かみと名人芸を感じるのです。
スタウト原理主義の味。ですよ。いや、しらんけど。
甘くない黒飴みたいな。コレ、クセになっちゃうかもしれない。明らかに他のスタウトと異質なんすよ。
なんかこう、明らかに作られたロースト感と一瞬感じる甘味(多分糖類でしょう)、ほんのちょっぴりの酸味が凄く新鮮。高級品では逆に味わうことができない、庶民的スタウト、って感じです。
ホッピーとかワンカップとかラムネとかマックスコーヒーとか、皆に愛されるやつですね。
類似品が見当たりませんわ。逆に。一回試してみる価値アリです。