元祖地ビール屋による黒ビールをReレビュー
神奈川県厚木市の名店、サンクトガーレンのブラウンポーターを久々に呑んだので、改めてレポートしたいと思います。
ふるさと納税の返礼品
4種類×2本=8本入り¥10000のうちの一つです。開封時のレポートは➡️こちら。2022も24も変わらずこのような箱に入っておりました。
サンクトガーレンとは
クラフトビールブームのけっかけとなった1994年の酒税法改正以前から、アメリカでビール醸造を始めています。
当時は国内での小ロットでの販売は不可だったので、直営の茶店で逆輸入して売っていたといいます。ネックに巻かれた「元祖地ビール屋」と名乗るのに相応しい経歴ですよね。
名前の由来
欧州最古のビール醸造の歴史を誇るサンクトガーレン修道院から名付けられたのだそう。
タップルームあり
本厚木駅直近に、2024年で開業3周年を迎えたサンクトガーレンタップルームがあります。
以前訪れたときのレビューはこのへんをどうぞ。
ブラウンポーターとは
さて、ビールの説明に。このビールはサンクトガーレンの大定番の一つといってよいでしょう。私が黒ビールを好きになったきっかけとなった1本です。
モダンなラベルが印象的ですよね。
ポーターって何?
ポーターはイングランド発祥のビアスタイル。麦芽を焙煎することで文字通り黒い液体のビールを実現しています。
18世紀初頭に誕生したスタイルです。
当時、古くなったブラウンエール、新しいブラウンエール、ペールエールを混ぜ合わせた「スリースレッド(3本のより糸)」というビールが流行。あるロンドンのパブオーナーがイチイチ混ぜるのは面倒だからと、工場でひとまとめにして作ったら大ヒット、というのが発祥らしいです。
樽生を運ぶ人を「ポーターッ!」って呼び叫んでいたから、スリーレッドを運ぶ人が好んで呑んでいたから、とか、名前の由来は諸説あるみたいです。
スタウトとの違い
そんなポーターが海を渡ってアイルランドに上陸。GUINNESSの創始者アーサーギネスが考案したのがスタウト。いわばポーターの進化形です。
最大の特徴は麦芽化せずに焙煎した大麦をローストしている点。なんでも、当時は麦芽に多くの税金がかけられていて、その負担を回避するために考案したようです。第三のビールみたいな誕生秘話っすね。
呑み心地は?
ストイックな焙煎テイストが堪らない呑み心地。
重すぎず、ライトといって差し支えないところがポーターたる由縁なのです。
同ブルワリーのインペリアルスタウトとかとは明らかに異なるやつです。濃厚なのがお好みの場合はご注意を。
GUINNESSドラフトに近いっちゃ近いですが、あちらの方がとくに泡がクリーミー、そしてクセあり。
もっとハードボイルドで贅肉を削ぎ落としたかのような感じです。
後味に酸味が拡がり、呆気なさを打ち消してます。飽きの来ない味わいといっていいでしょう。
最後に
2022年のクリスマスイブに呑んだときの印象と比較しています。随分久々。
リッチネスは以前前ほど感じなかったですね。黒ビールを呑みまくっている人ほど軽く感じると思いますよ。
変わらず良質なビールを造り続けるブリュワーに感謝。