国内最大級のクラフトビールの祭典、けやきひろば秋のビール祭り2024が、9/12~9/16にかけて盛大に開催されました。
これまで数多くのビールをご紹介してきました。レポートはこちらをどうぞ。
このイベントでは、量り売り対応のブースもいくつかあるのですが、2杯ほどグラウラーで持ち帰って楽しみました。
そのうちの一つが、神奈川県湯河原町のブルワリー、ヒューマンズビールです。
カナダ出身の親子が2021年に立ち上げたファミリーブルワリーです。2018年に一度台風に見舞われて建物が損傷し、それから3年を経て開業にこぎ着けたのだそうです。
コロナ禍の最中、ウィルスの恐怖に分断された人とヒトを繋げるのは美味しいビール、という信念が、名前に宿っているらしいっす。
人類麦酒、というコピーがいいっすね。ブースのデザインもポップで、ひときわ目立っておりました。
今回チョイスしたのは6番、モザイクアドベンチャー。ビアスタイルは、DDH WESTCOAST DIPAです。
まず、DDHとはダブルドライホップの略です。
通常、煮沸段階でホップを投入するところを、発酵最終段階において「追いホップ」し、フレッシュなアロマを付けるテクニックがドライホッピング製法。こいつを2回やってしまう、というわけですね。
DIPAの「D」は「Double」の略で、「インペリアル」と置き換えることもあります。通常の2倍相当のホップをぶちこんで、フルーティーアロマ、ビター、ボディを強力にしているわけです。
ウエストコーストIPAは、英国のIPAよりも、シトラ系ホップの柑橘系アロマとパンチの効いたビターが特徴のアメリカ西海岸で産まれのビアスタイルですね。
もはや少なくとも日本でIPAといったら、こちらの方が主流かもしれんですね。それくらいクラフトビール界では主流になってますよね。
さて、写真のとおり、会場の外に連れ出して、スーパーアリーナをバックにいただいちゃってます。
ウエストコースト系列のシンプルなアメリカンIPAと思いきや、何気に深いダンジョンでした。
フルーティーテイストは結構な量感でやってきます。が、底辺では様々な要素が絡み合っている感じがして、一筋縄ではいかない感じ。
スウィートネスはけっこういらっしゃる方だと思いますが、儚く引っ込んで後を引かないところが高得点です。
行き着く先にはふくよかな酸味の財宝が眠っていて、キレ味の鋭いバキバキのビターネスに加えて、マイルドさも加わった印象です。
ただ、グラウラーに注いだことにより発現したものかもしれません。グラウラーにいれると味が優しくなると思ってるのは私だけかなあ。
福島のイエロービアワークスのビールもお持ち帰ってるので、後日ご紹介します。